男女が結婚すると「夫婦」と呼ばれます。
夫婦という字を見てみると、
「夫」という文字は「二人」を重ねて書きます。
二人で一緒になったからこそ夫になり、当然一人では夫にはなれません。
二人であることの重要さをあらためて感じる「夫」という字ではないでしょうか。
二人が、手を取り、力を合わせて家族を作っていく、そんなメッセージが伝わってきます。
そして「婦」という文字は、女性が「帚(ほうき)」を持っている形です。この「帚」は祖先の霊を祀(まつ)る所である宗廟(そうびょう)の中を清めるときに使いました。今のようにごみを掃く掃除の道具ではありません。この「帚」を持って宗廟を清めるという大切な役割をする女は、一家の中心の女の人でしたから、「婦」は「主婦」の意味になりました。
普段見慣れた漢字の成り立ちや意味を考えてみと、見慣れた世界の別な面に気づかされます。