「愛は真心で、恋は下心だよ」と冗談半分に説明する方もおれば、「恋は結婚で終わり、愛は結婚から始まる」とおっしゃる方もいらっしゃします。どちらも含蓄のある説明です。
では、漢字の成り立ちから見てみるとどうなのでしょうか。
「恋」の旧字体は「戀」です。「戀」は「絲」「言」「心」の組み合わせでできています。「絲」は糸がもつれる様子を「言」はけじめを意味します。この下に「心」があるので、「もつれた心の糸を解くことのできない状態」「揺れる心」を表しています。
「愛」は「旡」「心」「夂」の組み合わせでできています。「旡」は人間が後ろを向く姿、「心」は人間の心、「夂」は人の足を表します。つまり、「愛」とは「人がゆっくり歩きながら後ろを振り返ろうとする心情」を表した漢字なのです。過去を振り返っている状態ともいえます。
結婚を考え始めたこの機会に、「恋」と「愛」の違いについて考えてみてはいかがでしょうか。。
あなただけの新しい解釈が見つかるかもしれません。
出典「漢字の形にはワケがある」KAWADE夢文庫
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