出生届
子供が産まれたら日本と外国人パートナーの国それぞれに出生の届出(出生届)をします。
(1)日本で生まれた場合と、(2)外国で出産した場合の届け出があります。
外国で出産した場合は、子を日本に連れてくるときに入国手続きも必要となります。
届出期限を過ぎますと日本国籍を失いますので注意してください。
(1)日本で出産した場合の出生届
戸籍法により生まれた日を含む出生後14日以内に市区町村役場に「出生届」を提出します。
・届出場所は、日本人の場合と同じお住いの市区町村役場です。
・届け出をする人は、父親または母親ですが、父母ができない時は、同居者、医師、助産師、立会人などでも可能です。
・必要書類は以下の通りです。
①出生届け※出産する病院にあります (出生届の記載例はこちら)
②出生証明書※出産する病院にて医師か助産師に記入してもらいます
③母子健康手帳
④印鑑※外国籍の方はサイン
⑤身分証明書※外国人登録書、免許証、健康保険証など
(2)外国で出産した場合の出生届
外国にて出産した場合は、出生後3ヶ月以内に在外大使館又は領事館に「国籍留保」の手続きを行うことが必要です。
この手続きを怠うと、日本人同士のカップルの場合であっても、子は日本国籍を失うことになります。 もし「国籍留保」の手続きを行わずに日本国籍を失った場合は、日本に在住するようになった時に「国籍再取得」という手続きを法務局で行うことができます。
出産した外国の国籍法も確認しておくこともお勧めします。
たとえば、
・国にもよるようですが子供に使える名前は、ひらがな、カタカナでアルファベットは使えません。
・日本の戸籍法では親の戸籍に記載されている「氏」が子供の姓になります。しかし下記のケースもあります。
①日本人配偶者が日本姓のままで夫婦別姓簿場合は、子供も日本人の親と同じ日本姓になります。
②日本人配偶者は日本製のままで、子供は外国人配偶者の姓を名乗る場合は、子供が単独の戸籍を作ることになります。また子供が複数であればそれぞれの子供の数だけの単独戸籍となります。
・届出場所は、a在外公館(日本大使館または各総領事館)またはb日本国愛の本籍地(または所在地)の市区町村役場に出生届を出す必要があります。
※出生医学証明に出生子の名前が記入されてない場合がありますので、出生子の名前を決めた上で、病院から出生子の名前の記入された出生医学証明を発行してもらういましょう。
※出生届用紙に記入する必要があるので、子供の生まれた病院の住所、日本の本籍地、外国の現住所を事前に確認しておくとよいでしょう。
※bの日本の市区町村役場に直接提出する場合ですが、出生医学証明(出生証明書)の原本とその訳文の提出を求められるので注意が必要です。訳文には日本語訳をした人の住所と署名が必要ですが、提出者本人の訳でも可能のようです。事前に市区長町村役場の市民課にご確認ください。役場に届け出る際、できたら母子手帳を持参されることをお勧めいたします。
・届出人は、原則として父又は母(外国人でも可能)が届け出します。
・届出方法は、在外公館窓口へ直接届け出ます(在外公館又は本邦の市区町村役場へ郵送することも可能)。
・届出に必要な書類
②外国官公署発行の出生登録証明書又は医師等作成の出生証明書の原本
③同和訳文
・aの在外公館に届け出をする場合の必要な通数は、通常それぞれ2通ですが,新本籍を設けるような特別の場合は3通必要です。
※留意事項
海外で生まれた子が、出生により外国の国籍をも取得した場合(いいかえれば、出生により日本と外国の 重国籍となる場合)は、3ヶ月以内に出生届とともに日本の国籍を留保する意思を表示(出生届の「日本国籍を留保する」欄に署名・押印する)しなければ、出生の日にさかのぼって、日本国籍を失うことになりますので注意して下さい。
日本人を父又は母にもつお子さんは出生により日本国籍を取得しますが、日本国籍以外に外国の国籍をも取得する場合とは、生地主義といって父又は 母の国籍に関係なく、その国で生まれたことにより当該国の国籍を取得する場合と血統主義といって、外国人父又は母の血統により当該父又は母の本国の国籍 を取得する場合があります。
・出生地主義を採用している国(父母の国籍を問わず、子が生まれた場所の国籍を与えるという方式)
アルゼンチン、カナダ、アメリカ、ブラジル、アイルランド、グレナダ、ザンビア、タンザニア、ニュージーランド、パキスタン、バングラデシュ、フィジー など
・父母両系血統主義の国(親のどちらかの国籍が子の国籍となる方式)
日本、アイスランド、イスラエル、イタリア、エチオピア、エルサルバドル、オーストリア、オランダ、ガーナ、ギリシャ、ス ウェーデン、スペイン、スロバキア、タイ、中国、韓国、デンマーク、トルコ、ナイジェリア、ノルウェー、ハンガリー、フィリピン、フィンランド、チェコ、 スロヴァキア、ブルガリア、ポーランド、ルーマニア、など
・父系優先血統主義の国(父親の国籍を子の国籍とする方)
アラブ首長国連邦、アルジェリア、イラク、イラン、インドネシア、エジプト、オマーン、クウェート、サウジアラビア、シリア、スーダン、スリランカ、セネガル、マダガスカル、モロッコ、レバノン など
・例外として、両系血統主義だが、条件付きで生地主義を採用している国があります。
生地主義を採用しているが、海外で生まれ、イギリスに住む外国籍の親が永住許可を得ていれば、その子どもは国籍を自動取得できるくにです。
イギリス、オーストラリア、オランダ、ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ など
●国籍の選択について
外国の国籍と日本の国籍を有する人(重国籍者)は,22歳に達するまでに(20歳に達した後に重国籍になった場合は,重国籍になった時から2年以内に),どちらかの国籍を選択する必要があります。選択しない場合は,日本の国籍を失うことがありますので注意して下さい。
(外務省のホームページより)